研究会 自然再生手法と里山評価手法
景観生態学会のメンバーを中心として進められている科学研究費補助金による,下記3つの研究プロジェクトの合同研究会。
・階層的な自然再生のグランドデザインに関する研究(代表;森本幸裕 [京都大],H18~21)
・再生すべき生態系の抽出、復元工法、ならびに科学的評価に関する学際的研究(代表;中村太士 [北海道大],H19~21)
・比較景観生態学手法にもとづく里山評価システムの開発(代表;夏原由博 [京都大],H20~22)
12月6日~7日,京都大学東京連絡事務所にて。これにあわせて,URBIO2010の開催に関する懇談会。
<プログラム>
12月6 日(1日目)
13:00-13:10 開会挨拶
1.生物多様性・自然再生と行政の取組み
13:10-13:50 櫻井洋一(環境省自然環境計画課)
13:50-14:30 松下直史(農水省農村環境課)
2.研究報告
14:40-15:10 森本幸裕・今西亜友美(京都大学地球環境学堂)
15:10-15:40 増澤直((株)地域環境計画)
15:40-16:10 浅野耕太(京都大学人間・環境学研究科)
16:20-16:50 1日目総合討論
16:50-17:50 URBIO2010懇談会
12月7日(2日目)
1. 研究報告
10:00-10:30 中村太士(北海道大学農学研究科)
10:30-11:00 森本淳子(北海道大学農学研究科)
11:10-11:40 赤坂卓実(北海道大学農学研究科)
11:40-12:10 小林達明(千葉大学園芸学研究科)
12:10-13:10 昼食
13:10-13:40 鎌田磨人(徳島大学ソシオテクノサイエンス研究部)
13:40-14:10 夏原由博(京都大学地球環境学堂)
2.総合討論
14:10-15:10 来年度以後の方針
櫻井さんと松下さんの実直な感じがとてもよかった。松下さんには,農水の方針の中で常々疑問に思ってたことを質問。生物多様性保全型の耕地改善パイロット事業では,トキやコウノトリのような高次捕食者で,かつシンボル種がいないと予算をつけないことになっていることへの疑問。これでは,そうした“有名どころ”の種がいない地域での事業は難しい。同じ質問は農水にもたびたび寄せられているとのことで,その都度の相談で実施可能となるとのこと。。
増澤さんは,土地利用細分メッシュを用いた国土の里地里山類型手法に関する提案。ELR2008で発表されてた内容のバージョンアップ版。増澤さんのアイディアは,里地里山を流域を単位として類型化しようというもの。とても刺激的だった。
赤坂さんは,博士課程でコウモリの空間利用についての研究を行っている。コウモリをひたすらおいかけるという,地道な仕事。色白なのは,夜行性のコウモリが研究対象であるせいか。。
小林さんとM2の学生さんは,小学校のプールを使った自然再生について。自然再生というには違和感があったけど,プールに発生する昆虫(主にヤゴ)を使った環境教育を提案。面白かった。“トンボおたく”らしい。
僕は,土地利用変化パターンに基づく里山の類型化手法,河床変動パターンに基づく河川植生のポテンシャルハビタット評価手法,そして,西表島・石垣島のマングローブ生育立地のポテンシャル評価について発表。どれも「土地の変化」に基づく類型,あるいは評価がキーワードで,そして学生たちの仕事。里山類型は,増澤さんに挑戦。河床変動に基づく類型については,中村さんからかなりのつっこみを受けた。けど,僕としては誤った方向で議論しているとは思ってない。マングローブのポテンシャル評価は,森本さんに気にいってもらって,インドのマングローブについての応用可能性について検討できないかとの依頼。この研究を推進している竹村(M1)は,あちこちで共同研究のお誘いを受けている。うれしい。
楽しい研究会だった。
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