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2010年6月 1日 (火)

COP10/MOP5円卓会議

環境省主催のCOP10/MOP5円卓会議.13時30分~15時30分,霞が関.

正式には「生物多様性条約第10回締約国会議及びカルタヘナ議定書第5回締約国会議に関する情報共有のための円卓会議」というらしい.26の関連機関・団体が来ていた.

環境省や外務省からは,ナイロビで行われたSABSTTA14の結果報告.生物多様性条約のポスト2010年目標として,EUが「2020年までに生物多様性の損失を止める」ことを提案したのに対して,途上国は「生物多様性の損失を止めるために行動する」との“現実的な”目標を提案したとのこと.途上国からすると,「でっかいこと言っても資金がないとできんからね,その分は先進国が出してくれるんか」ということのよう.結局,意見が収れんすることはなく,COP10での議論にゆだねることになったらしい.先進国と途上国の格差は大きい.

日本が「里山イニシアティブ」として力を入れて提案している「自然との共生 Linving in harmony with nature」をビジョンに取り組みことについては支持され,意見が収れんしたらしい.今年の1月にパリで開催された会合の成果として出された「“里山イニシアティブ”に関するパリ宣言」では,“里山”の概念は「社会生態学的生産ランドスケープ Socio-ecological production landscape」という言葉で説明されている.人が自然に働きかけることで生産性をあげてより多くの供給サービスを得つつ,かつ,基盤サービス,調整サービス,そして文化サービスも得つづけられるような,そんなことを意味しているのだろう.供給サービスを得る必要がなくなった結果,他の生態系サービスにも目を向けなくなった日本と,供給サービスを過剰に得ざるをえないために,他の生態系サービスも得られなくなってきている途上国.その違いが,ポスト2010年目標についての合意を得にくくしてるんだろうなぁ.

その他,日本経済団体連合会,名古屋商工会議所,中部経済連合会からも,それぞれに取り組みを紹介した.「企業参画」は都市と生物多様性に関する重要なテーマ.そうした動きを導き出しつつあることは,COP10に向かう日本としてはとても意味があると感じた.

国交省は,都市緑化基金の取り組みである「生物多様性保全につながるみどり100選」の第1次選考結果を紹介した.これも企業参画を促す一つの手法となっている.徳島県からは唯一,大塚製薬(株)徳島板野工場が選定されていた.

企業参画は,URBIO2010でも重要なテーマとして取り上げられた.取り組みの評価に,科学性をどう担保するか,そのための方法等をきちんと表明することが,研究者には求められていて,URBIO2010から出した名古屋宣言にも盛り込まれている(ちょっと表現が弱くてわかりにくいのだけれど).

僕からはURBIO2010の成果をインプット.と言っても,1団体には3分しか時間が与えられていなくて,駆け足での説明.インパクトのないものとなってしまって,ちょっと責任を感じてます..

こんなふうに世界も日本もCOP10に向かっているのだ,ということは感じられた.でも僕にはリアリティに欠ける.. やっぱり僕は,現場で進めようとしてるNPOや市民の方たち,そして行政の人たちと一緒に右往左往しながら,目の前の課題を解決に向けてがんばるほうが楽しい.ボトムアップ的に,「これがモデルだ」というものを日本や世界にインプットしたいものです.

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