« 生物多様性とくしま会議ー新たなワークショップの始まり | トップページ | 第2回フォーラム 「仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える」 »

2012年1月14日 (土)

第6回 千年の森セミナー

P1110685

上勝高丸山での森づくりの様子などを伝える、「千年の森セミナー」。徳島市のふれあい健康館にて開催。毎年、徳島市内で活動紹介を続けてきていて、今年は 6回目。指定管理者である「かみかつ里山倶楽部」の主催。

事務局長の飯山さんの進行により、澤田さんの挨拶、原田さんからガイダンス。

今日の千年の森セミナーのテーマは、「高丸山流! 森の楽しみ方ーボランティアによる森づくりから得られる恵み」。育てる、学ぶ、遊ぶ、食べる、木材を使うことについて、それぞれの活動をとおした事例報告。カーボンオフセットの紹介も。森の生態系サービスいろいろ。

飯山さんとの対談方式による、「徳島ハイキングクラブ」からの活動紹介。1978年に創立し、現在のメンバーは45名程度。月2回の定例ハイキング。雲早 山から高丸山までの縦走も。高丸山での森づくりに当初から関わってくれていて、毎年、7月に草刈りしてくれているとのこと。

続いて「徳島県森林インストラクター会」の紹介。子ども樹木博士、NHK文化講座森林ウォーキング、梁瀬"トガサワラ"観察ツアー、そして、千年の森での森づくり。

徳島大学での実習成果。千年の森セミナーでは、僕たちの学科の3年生がふれあい館を拠点にして毎年行なっている学生実習の成果も発表させてもらっていて、今日も学生の発表機会をもらっている。学生にとっては、お世話になった上勝町の方々にお返しをする機会。
1つは、高丸山自然林でのシカ食害調査。防鹿ネットの内外で植生の変化をモニタリング、そして糞粒調査によるシカの密度推定。最近、シカ個体数は減少傾向なようだが、ネットの内と外ではササの植被率に違いがある。シカに食われる外側で減少。
もう1つは「環境教育プログラム」の作成。地域内で使われなくなった竹材の活用をめざして、巣箱作成と、竹を使った料理開発。それをプログラム化するにあたってのリスクマネジメントとアイスブレイクの方法検討。

次は「鳴門教育大学ふれあいアクティビティ」の活動紹介。近森先生の助言のもと、3年生7人、2年生10人、1年生8人が毎週火曜日に活動について話し合 い。ふれあいを通して子どものことを経験的に知る、企画力をつけることが目標。合宿活動として千年の森ふれあい館を利用。

森本先生からの基調講演「森づくりから得られる恩恵〜山菜・薬草・多様な自然」。高校で生物を教えながら、徳島県の植生学と自然保護を牽引されてきた方。徳島での僕の師匠。宮脇先生の潜在自然植生による森づくりも徳島に広めてきている(僕としては改善すべきところがあると思うけど)。1994年から81ヶ所、363400本 を植えた。2010年にモニタリングの一環として、根茎の調査を行なった。ヤマモモの直根はまっすぐ下に伸びずに、横にのびていた。

「彩食品グループ」。月が谷温泉ができた時、地元のおみやげがなかったということがきっかけで、上勝町の特産品を作ろうということに。ゆずみそ、ゆずの皮 のつくだに、上勝の梅と鳴門わかめのつくだに、キャラブキ。最近はアイスにも挑戦。上勝の自然材料を使った伝統の知恵を活かす。
上勝の食材。ワラビ:お皿に一杯のせて春先の食卓に。最近はシカに先に食べられ、そのおこぼれを人が使う。サンキライ(サルトリイバラ):5月の節句の柏餅をつつむ。展葉前の若い葉は天ぷらに。ウド:山菜の王様。花も天ぷらに。キイチゴ(クマイチゴ?):学校への行き来の道にいっぱいあった。早いもの勝ちで食べた。木をちっちゃくきって煎じて食べると胃にきく。イタドリ:子ども の時は、ほんまに良く食べた。おいしかった。センブリ:お腹痛い時は必ず飲まされた。植林が多くなって生える場所がなくなった。
薬草学の村上先生と、インターネットをつないで、話を聞き、教えてもらいながらレシピ開発。(村上先生は、徳島大薬学部にいらっしゃった。転出してしまい残念)

「上勝なでしこ愛林会」の篠崎さん。材の特徴=かたい、ねばい、やりこい、ちびる(ない)、おこる。クリの"センコツ":かたい。クリは枯れて芯材になってから、何十年も使える。
ケヤキ:かたい。木目がきれい。粗く製材して何十年もおいておくとねじれて雑巾をしぼったような形になる(木をおこらす)。それから再度製材。ヤマザクラ:ケヤキよりもまだ堅い。敷居に使う。ちびない。製材した時は白っぽい赤み、使ってるうちに赤みが増す。ヒメシャラ:上勝にはいっぱいある。ねばい(割れない)。餅つきの杵。割り木にしようとしても絶対にわれないので、焚き木には向かない。ホオノキ:やわらかい。彫刻(お面)、まな板。篠崎さんと草刈りしながら、山の知恵を学ぼう。

最後は小串さんから、カーボンオフセットと森の経済。ただ炭素を取引するのではなく、森づくりにかかる「人と森の物語」が大事。炭素よりも、むしろその関係性こそに価値がつく。そして、徳島県特産のカーボンオフセット商品の開発。彩食品グループとも共同で?

千年の森セミナー、約50人が参加を得て終了。参加者それぞれから勉強になったとの感想。最後は、里山倶楽部の西さんからの挨拶。現場のリアリティのある話を聞けて、僕も楽しかった。皆さん、上勝へ、そしてふれあい館へ、高丸山へきてください。

|

« 生物多様性とくしま会議ー新たなワークショップの始まり | トップページ | 第2回フォーラム 「仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える」 »

シンポジウム・講演会 等」カテゴリの記事

協働の取り組み」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第6回 千年の森セミナー:

« 生物多様性とくしま会議ー新たなワークショップの始まり | トップページ | 第2回フォーラム 「仙台湾/海岸エコトーンの復興を考える」 »