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2012年2月12日 (日)

第3回 生物多様性協働フォーラム

第3回 生物多様性協働フォーラム、兵庫県公民館(神戸)にて、14時〜17時30分。400人の参加、大盛況。

菊地さん(結・社会デザイン事務所 / アミタ)が紹介された、一つ一つの企業が関与して保全していく1種もしくは1生息地を決めて、活動していくという方式には、とても感銘を受けた。こんな活動が、徳島でも広がっていかないかな。

以下、メモ。

● 山西(大阪自然史博物館)
大阪市での地域戦略づくりについて、審議会が答申。策定過程では、大阪自然史博物館が協力。

● 中瀬(人と自然の博物館)
行政の仕組みを利用した企業の森づくりについて

◯ 民産官学の目標
 保全
  兵庫:戦略、生物多様性指針?
 防災・減災
  災害に強い森づくり
 文化の保全・創造
  里山、都市山(六甲山)
  県民の参画と協働の促進に関する条例

 企業が参画する際の課題
  情報・知識の不足
  活動メニュー(場所の確保)
  外部会館との連携

 博物館による企業の参画支援
  調査研究、学習支援、コーディネート(ボンディング、ブリッジング)

◯ 企業と森づくり
 企業の森づくり事業
  緑化推進協会・兵庫県
   ひょうご森づくりセンター
    コーディネート、プランニング、トレーニング、アクション

 企業の森・里づくり事業
  丹波県民局(事務系職員) →地域住民、ひとはく、企業 委員会
  農山村地域の環境問題の解決
   企業と小地域(集落)のマッチング
    →企業職員の福利厚生の場
     都市・農村の交流

 尼崎21世紀の森づくり

 企業緑地の活用
  絶滅危惧種の保全

 三星ベルト
  ひとはくでの職員研修
  神戸市側の小学校にはすべてビオトープができた
   市民NPOのサポート
   三星ベルトによる資材、技術・人材サポート

 ミツカン酢
  食品工場のまわりに里山造成

◯ 消費者
  生物多様性に係る消費者の価値観
  エシカル(倫理的)消費、CBRM

● 菊地(結・社会デザイン事務所 / アミタ)
 丸紅→ アサザ基金→ 鷲谷研 コーディネート

 滋賀県の生物多様性活動= 地域の強みを引き出し、もり立てていくこと
  琵琶湖という環境アイコン
   琵琶湖いきものイニシアティブ 滋賀経済同友会 10項目の宣言
   滋賀県は中小企業が多い
     → 1企業1種もしくは1生息地への関与
     → 持続可能な一次産業の支援
   企業も地域社会の一員としての認識
   湖南企業いきもの応援団

 kikito (湖東地域材循環システム協議会)
  淀川水系1400万人のいのちの水を育む「琵琶湖の森」
  kikitoマーク、QRコードを使ったトレーサビリティ
  kikito paper 端材の買取、オフィス用紙として加工

 たかしま生きもの田んぼ・ライス8アクション
  特定のいきものをシンボルとしてブランド化は行わない
   → 各農家が自慢の生き物を設定。米穀店からの申し出、「打ち上げの一部 8円/1kg を、生き物との共生を目的した活動の支援に」。

● 山田(ブリヂストン) 
ブリジストンびわ湖生命(いのち)の水プロジェクト
 地域での環境保全活動の中で企業の果たす役割
 環境宣言 社会活動としての位置づけ
      地域の一員としての会社、地域の人々と結びついた活動

 2004年〜2010年 WWFジャパンとの共同プロジェクトとして開始。WWFによる基盤づくり。
 2011年〜 
  ・自然観察会
    70〜80名/1回
     5〜6名の従業員がスタッフとして参加
       +琵琶湖博の協力+地域の方々のサポート
  ・絶滅危惧種繁殖に観する研究活動支援
    ビオトープ(びわトープ)を造成
    カワバタモロコの繁殖研究支援(三重大)、環境教育
  ・琵琶湖博物館常設展示の支援

 滋賀県知事からの感謝状

 企業が果たせる役割
 1.地域社会への積極的な参画
 2.課題の共有と期待される役割の確認
    それぞれのセクターができること(役割)を確認することが重要
 3.リソース(従業員、事業所、PRなど)の有効活用

● 対談:井戸兵庫県知事、嘉田滋賀県知事
   進行:岩槻 人と自然の博物館長
◯ 井戸
 関西広域連合(2府5県);地方自治法にもとづく(EUモデル)
 1.関西全体として取り組むべき仕事
    防災、観光と文化振興、産業振興
    環境保全 (例えば、カワウ)
    広域医療 860回/1年(特に山陰)
 2.国の事務を引き受ける(地方自治、地方分権)
    国に任せると標準的・画一的な思想での施策となる
    戦後復興の時にはよかったが、今の時代の価値観にはあわない
 3.地方が主体的となるしくみを創り上げる
    今までは国に対して要請だけしていた

◯ 嘉田
 滋賀全体として広域連合だ、という雰囲気にはなりにくい(大阪等に集中して、他は切り捨てられるのではないか)。この中で、環境はまとまりやすいかも。

生き物の多様性およびCO2対策
 関西の生物多様性は文化の多様性とセット
 1)2030年にどうあるべきか
 2)どのように持っていくか
 3)具体的な施策

 対立型社会モデル:自然の囲い込み
 重なり型社会モデル:自然を使いながら守る

 多様性の危機
 1)人間活動や開発による危機
    ダム開発など 琵琶湖総合開発
 2)人間活動の縮小による危機
    里山 マツタケ
    セタシジミのシジミ掻き(とればとるほど酸素が供給される)=里海
 3)人間に持ち込まれたものによる危機
    シカ(兵庫12万頭、滋賀25000頭、もっと)
    カワウ
    ブラックバス
 4)地球温暖化の危機

 関西が目指すべき姿(2030年頃)
 目標:地球環境に対応し、持続可能な社会を実現する関西(環境先進地域)
    ・CO2半減(ウランや石油等、いずれ枯渇する資源に依存しない)
      →滋賀では条例をつくった

 自然と触れ合うことによる価値
 食文化と風景

 生物多様性の 使用価値、触れ合い価値、存在価値 をセットとして皆で享受しながら、将来に伝える。すべての山と川がセットで価値を持っている。

 まずはカワウ対策
 ニホンジカ、アライグマにどう拡げるか

 博物館ネットワークを利用した情報共有
  生物多様性に関する情報の共有・一元化
  うおの会→3000箇所での調査
  報告書印刷など、ブリジストンや経済同友会が支援

◯ 岩槻
 災害と生物多様性 標本のレスキュー
  → 西日本自然史系博物館ネットワークが機能
  → 館長同士のみならず、担当者同士が直接やりとりをしていたこと

 兵庫県での生物多様性に対しての対応は?
  森林動物研究センター
  防災に対応する森づくり ←緑の環境税

◯ 井戸
 シカ 30000頭/年 駆除 5年間で平衡水準になるだろう
 限界集落での言葉:黒い森が集落に迫ってくると危ない=手入れされない人工林=災害に弱い森
 新兵庫の森づくり 間伐を公費でやってしまう
          里山に人が入れるように 10000ha
          森林ボランティア 10000人
 県民緑税 800円/1世帯  企業には1割上乗せ  5年間で100億円
  → 8年前の豊岡等での水害経験がきっかけ
  → 傾斜度30度くらいの人工林には間伐をして根本に土砂くずれ防止柵
    広葉樹の混在化
    里山(裏山)の整備
    集落周辺にバッファーゾーンをつくり、奥山に広葉樹林帯をつくる
 森林動物研究センター
  →野生動物との共生空間をどのようにつくるか、に対しての科学的根拠
   シカ分布状態の把握
  →人と接点を持つ場合には、どのような方法がいいのか
  →研究者と林業普及員を配置
    林業普及員は全員がセンター職員を兼ねてくれたらいい
    森林保安官としての仕事

◯ 岩槻
 生物多様性戦略 
  企業をはじめ様々なセクターの人が関与するようになった
  県のみならず、様々な市町村、集まりで戦略ができていけばいい

 近畿圏全体としての推進は?

◯ 嘉田
 住民参加の生き物調査が一斉にできる時代 GPS携帯など
  マスコミの協力があれば進みやすい
  コウノトリが好きな魚さがし
 国の出先機関のまるごと移管
   国交省、通産、環境省 → 利水・治水・環境セットでのガバナンス

◯ 井戸
 兵庫県 策定済み 神戸と明石、  検討中 。。
 コウノトリの野生復帰PJ
  =コウノトリが生息できる環境をつくれるか
   →地域の人が有機・無農薬農業を推進してくれるかどうか
   →自然護岸の川、湿地帯を回復できるか
   →アカマツ林を回復できるか
  「コウノトリを育むお米」→TPP対策の一つに位置づけられないか
               中国への輸出

◯ 岩槻
 都市近郊の里山は関心が高まりいい方向に進みつつある
 中山間地域の里地里山をどうするか
  北摂まるごとミュージアム
 国内向け里山イニシアティブが必要

◯ 嘉田
 二つの意味を意図的にもたす
  1.Forest 森
  2.広義の里山 琵琶湖全体

 問題はシカ。獣害。
  カンアオイが食べられてギフチョウがいない
  トチの実がならない(ミツバチの減少)

◯ 岩槻
 フォーラムへのコメントは?

◯ 井戸
 小学校3年生 少なくとも年3回は自然の中に出かけて、体験し、命の不思議さを感じてもらうようにしている(カボチャの栽培)。5万人の子供たちが参加していることになる。
 子供たちが種を播いたあとのサポート体制が重要。

◯ 嘉田
 関西ネットワークの人材がいることの安心感
 広域連合にはいることによって、他の自治体の良さを学べる
 職員が他流試合をしながら
 次は上流の琵琶湖で。。
 下流の子供たちにも湖上体験を。船をつくりたい。。

● 渡辺(環境省)
 120を超える自治体が生物多様性自治体ネットワークに加入
 地域からのボトムアップによるしくみの大切さ

 知床世界遺産に係る仕事をしていた時の、「自然を守ることの重要性は自分たちが一番よく知っている」という漁師の言葉が心に残っている。全国の国立公園レンジャーが、地域と一緒に協働型の管理システムをつくれるようしたい。そして、新国家戦略と地域戦略が相互に響きあうような関係になれば。

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