生物多様性とくしま戦略

2012年3月 7日 (水)

生物多様性とくしま会議

生物多様性とくしま会議、18時45分〜21時30分、徳島大学にて。
構成団体の協働による人材育成プログラムについてのワークショップ。それぞれの団体が有している人材や、実施している活動についてアンケートを依頼。
戦略策定に至るロードマップについて説明が求められたのだけれど、僕の中で整理しきれていなくて、答えられない。ごめんなさい。。  次回までの宿題。。

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2012年2月24日 (金)

徳島県生物多様性地域戦略策定連絡会議

「徳島県生物多様性地域戦略策定連絡会議」、徳島県環境審議会小委員会、生物多様性とくしま会議、そして県庁内の30課程度が集まって情報交換。13時30分〜16時30分、とくぎんトモニプラザ中会議室にて。

1.徳島県生物多様性地域戦略について(事務局 [自然環境課])
2.「生物多様性とくしま会議」による「徳島県での生物多様性地域戦略策定に向けての提案」について(新開代表)
3.「生物多様性とくしま会議」と自然環境課による“生物多様性タウンミーティング”の協働実施(新開代表)
4.「徳島県生物多様性地域戦略策定検討小委員会・専門部会」および「希少野生生物保護検討委員会」での検討(大田専門部会長/副委員長)
5.「徳島県生物多様性地域戦略策定検討小委員会・総合部会」での検討(綿谷総合部会長)
6.生物多様性の把握と評価に向けてのとりくみについて(河口委員)
7.タウンミーティング、希少野生生物保護検討委員会、小委員会での意見のまとめ(鎌田委員長)
8.生物多様性地域戦略の策定に向けたこれからの取り組みと連携について
 1)市民による行動計画の検討に向けた「とくしま会議」の取り組み(新開代表)
 2)行動計画の検討に向けた企業へのアンケートの実施 (鎌田委員長)
 3)行動計画の検討に向けた行政各課へのアンケートの実施 (鎌田委員長)
 4)今後のスケジュールについて(事務局 [自然環境課])

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◆ 皆さまのご参加により実施した「生物多様性とくしま戦略タウンミーティング」。その成果がとりまとめられ,県庁内の30課以上の担当者,環境審議会の小委員会メンバーが一同に介して開催された「徳島県生物多様性地域戦略策定連絡会議」で紹介されました。その際に配布された資料を掲載します。皆さまによる成果を,ご確認ください。

◆ タウンミーティングで得られた意見を整理し、取りまとめたものを「平成23年度地域生物多様性保全計画 (徳島県生物多様性地域戦略)策定支援事業報告書」に掲載しました。当該部分をアップしてもらいましたので、ご確認ください。

 → これら資料のDLは、タウンミーティング総括資料 へ

◆ 2011年10月23日に開催された「経済地理学会徳島地域大会 徳島大学公開シンポ ジウム」で,生物多様性とくしま会議の取り組みが紹介されました。その要旨をアップいたします。今までの活動を振り返る資料としてご利用ください。

 → この資料のDLは、生物多様性とくしま会議の取り組み へ

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2012年2月 4日 (土)

NACS-Jシンポ「みんなでつくる生物多様性地域戦略」

NACS-Jの主催によるシンポジウム「みんなでつくる生物多様性地域戦略」、10時〜17時、フクラシア浜松町にて。全国から150人ほどの方が集まってきていた。
僕からは「市民団体と研究者によるワークショップと提案づくり」と題する発表、徳島での地域戦略の策定過程について。

以下、メモ。

● 渡邊綱男(環境省自然環境局長)
現在24の自治体で戦略策定、54で策定中。黒内松町では、生物多様性祭りを開催し、地域に成果を報告して、地域の人が地域の未来を考えるしくみを作っている。
震災復興では、環境省としては生態系サービスを基礎にした国土づくりを基軸にし、 その旨を「生物多様性国家戦略」に盛り込む予定。
後で渡辺さんと話した際に、徳島の地域戦略づくりにはとても期待している、とおっしゃっていた。その言葉、徳島のみんなに、直接伝えてもらえれば、もっと勇気づけられるかも。何とかチャンネルをつくろう。

● 亀山章(東京農工大名誉教授、NACS-J専務理事)
地域づくりの視点 多様な主体が、「生態系サービスが地域の財産」であると認識し、それを活かしていくこと。
 生態系サービスをどのように見える化するか、が重要。
  ・地域の固有性の評価
  ・自然は歴史的文化財
 そして、エコロジカル・ネットワークの視点

● 中村俊彦(千葉県生物多様性センター・中央博物館・自然保護協会)
白米ごはん vs 雑穀ごはんを例にして、どちらが生物多様性が高いかを問いかけ。生態系サービスの見える化の一例。雑穀ごはんは“多様性ごはん”。

 生物多様性の意義(人間にとっての価値)
  ・生物の価値
  ・人間にとっての価値安定性、可能性
 県戦略策定の3つの視点
  ・地球温暖化と生物多様性を一体的にすえる
  ・多様な人々の生活なりわいの視点
  ・実現可能性
 戦略実現のために、生物多様性センターを設置。

● 河野耕三(宮崎県綾町企画財政課)
綾での46年間の取り組みについて。綾町はの人口は7800人。人口減は一応とまったが、そのために対策補助金をもらえなくなった。
1966年から、自然と共生する取り組みを行なっている。その核となるのが、 照葉樹林文化論を中心にしたまちづくり。森林法に基づき、町有林を「生物多様性保全林」を指針として経営、「自然生態系農業推進に関する条例」の制定、「綾町の自然を守る条例」などの施策や、「酒泉の杜」を設立し、酒造りを生態系サービスの象徴として経済効果も狙っている。現在は、MABのBiosphere Reserveの設定すべく活動しているが、MABに対する認識・理解のなさ、ゾーニングに対する不信感、運営体制・組織など、いろいろと課題もあると言う。キーパーソンは前・現町長で、町民からの理解は余り得られていないというが、ユニークな施策を推進しているこの町、一度、訪ねてみたい。

● 佐野郷美(市川緑の市民フォーラム事務局長)
市川市では、「市民政策提案制度」を持つ。市民が政策提案できるというもので、この制度を全国で5−6の市町村でしかない。市川緑の市民フォーラムが中心となって、エコロジカル・ネットワークの形成を提案し、採択された。
この制度、面白い。

● 窪田達央(長野県自然保護課)
長野県での生物多様性地域戦略についての紹介。「必ずしも政策的・社会的に最適かつ不可欠なものとして提示するものではない」としながら、危機への対応のための選択肢が示されている。これが行動計画にあたるのだろうか。施策体系は、「知る」、「守る」、「活かす」、「広める」、「つなぐ」が基軸となっていて、環境教育の発展版みたくて、わかりやすい。その実現に向けて「信州生物多様性ネットワーク」を設置して、地域連携・協働促進プロジェクトを進める。長野県には環境保全研究所があるため、これと連動させることで、生物多様性センターの機能をもたせようとしているように思う。読みやすさ・ストーリー性にかけたことが、策定上の反省点。ライターの必要性を説いておられた。僕もそう思う。

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● 乙幡千枝実(千代田区環境安全部参事)
千代田区、皇居を中心としたオフィス街での取り組み事例。温暖化対策としては、2020年までに25%削減することを目指していて、環境モデル都市となっている。
都市で、なぜ生物多様性に取り組むか。それは、「人間生活の利便性を最優先にしたまちづくりをこれからも続けるのか」という街づくりへの根源的な問いかけ、そして、「皇居やお濠の豊かな自然に対しての関心の低さに対する反省、そして、「何もしなければ人間にとっても生活し難いまちになってしまう」という、行政の危機感からスタート。そして、千代田区のような課題山積みのところで実現できれば、どこでもできるだろうという考えのもと、戦略では、皇居を核とした生き物のつながりの拡大を目指す。担当者である乙幡さんの熱い想いが伝わってきた。

第2部 パネルディスカッション

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● 道家(NACS−J)
生物多様性地域戦略の策定は目標・ゴールではなく、あくまでツール。同じ思いをもった人をどれだけ集め、ネットワーク化し、そして継続していけるか。うん、そのとおり。

● 中静 透(東北大)
「生態系サービス」は、生物多様性が意識化されていない人に伝えるための言。食品関係、酒関係は生物多様性を理解しやすいはず。もっと巻き込むべき。
Jリーグでは、70%のチームが生物をエンブレムのモチーフにしている。生物多様性の表現。  なるほど。
地域戦略で考えるべき生態系サービスとは、「里山の恵みの新しい考え方」、「固有の生き物をつかった地域おこし」、「固有の文化の継承と発展」、「こどもの発想力」。
生態系サービスを軸として実現していくべきことは、「暮らしや産業、地域文化と生物多様性の関係を明確にできること」、「いろいろな立場の人を巻き込めること」、「地域の全体的な将来像を具体的に考えるようになること」、そして、「生物多様性の主流化」。

●    長谷川雅美(東邦大学)
「環境自治」と「研究者の役割・しくみ」について。長谷川さんは、科学者として地域での主体的な意思決定を志向する市民を支援。これからの課題は、「環境を自治するための科学」を構築すること。

●    奥田直久(環境省生物多様性地球戦略企画室)
COP10で採択された愛知目標に沿った形で各国の国家戦略を見なおしていく。日本の国家戦略も見直し中。地域戦略については、15道県9市で策定済み、27都道府県他で策定中・検討中。
計画をつくることよりもプロセスが大事。どれだけ多くの組織、部局をまきこめるか。

●    藤田卓(自然保護協会)
地域戦略ガイドブックについての紹介。

<総合討論>
Q; 従来の自然保護と生物多様性戦略との違いは?
 A. 中静; 守る → 生態系サービス
 A. 長谷川; 保護すべき場は依然として残る。そうした議論がない場、あるいは終わった場で生物多様性をキーとした議論
 A. 奥田; 「保護 vs 開発」から、「持続可能な利用」への変化。様々な部局が生物多様性のために何ができるかを一緒に考えることが必要。応援できることは何か、参加できるものはなにか。
 A. 藤田; 関わる人の幅が広がる。それぞれが責任を持つ。
 A. IUCNの標語の変化にも、それが現れている。  Conserving biodiversity → Conserving and valuing biodiversity

Q; 生物多様性の普及啓発の方法・効果的な手法は? 無関心層、関心はあるけど行動してない、行動しているが考えてない。。
 A. 中静; 生物多様性を身近に感じない人たちの中にある、身近な生物多様性への気づきの喚起。気候温暖化等をやっている人たちの無理解。論理性を求めるこうした人たちへの説明が最も難しい。頭と心と身体のバランスが重要。
 A. 長谷川; リーダーの中にある関心を戦略に持ちながら、広めていく(保育園・幼稚園での里山活用について、先生に働きかけるお母さん)。
 A. 黒田; 相手の立場にたって言い方・表現を変える。「なぜわからないのか」と、相手のせいにしない。有名な人を使う。AKB、韓流スターなど。。
 A. 藤田; 自分との関係を示す。具体に考える材料。ママ(地域に根付いている人)が大事なのでは。
 A. 道家; 可視化の手法。

Q; TPPとの関係は?
 A. 奥田; 地域の特性を活かすことは重要。グローバリゼーションとは違った方向は必要。TPPとの関係は勉強中。

Q; 区域を乗り越えるには? 区域とは?
 A. 奥田; 行政が作る計画である以上、責任をとる対象として区域が必要。が、その区域内に限定する必要はない。

Q; 目の前のゴルフ場開発を止めるには?
 A. 長谷川; 市民向けの講座をやってきていたところに開発問題が勃発。その講座で学んだ方たちを核に、問題に立ち向かった。距離的に近いところで活動している人や経験豊かな人に相談する。

Q; 商用化することでオーバーユースに陥ることがあるのでは?
 A. 中静; 西粟倉では、林産物をマーケッティングして必要な生産を行っている。森林認証制度にのっかる。認証制度が付加価値につながればいいのだけれど。。 消費者とも一緒に考える必要がある。

Q; 保全・再生につながったことは少ないのでは? アクションをつくる主体は?
 A. 藤田; やろうと思った人が覚悟を決めるしかないのでは。。 また、そんな人を増やす。

Q; 計画・策定に県民参加、その後、アクション部分でも多くの県民参加が得られているのか?
 A. 長谷川; 堂本ismの浸透。県職員が必ずTMに出向いた。弟子をつくってばらまく。
 A. 佐野; 県民提案で戦略ができた。その後、県民会議はチェックしていこうとの動き。堂本知事から森田知事に交代、前知事の方針は引き継がない方針が見えていて、とても問題。

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2012年2月 2日 (木)

生物多様性とくしま戦略の策定と推進に向けたアンケート

生物多様性とくしま戦略の策定と推進に向けたアンケートの打合せ。13時〜17時、研究室にて。樫本さん(社会人ドクター3年/ビオトープ管理士会)、野田さん(大阪自然環境保全協会)、片山さん、山本さん(徳島県自然環境課)と。

徳島県における生物多様性の保全や利活用に係る取り組み状況を把握するためのアンケートを、環境審議会・徳島県生物多様性策定検討小委員会が主体となって実施する。

一つは、徳島の企業の生物多様性についての認識状況と、企業に生物多様性を事業に取り入れていってもらうために必要とされる支援内容を把握するためのアンケート。アンケートをとおして、生物多様性や生態系サービスの損失に係る問題を周知していくことも狙いの一つ。野田さんに原案づくりを依頼。

もう一つは、県庁内の各課が、生物多様性の保全・修復に関して、どのような施策・事業を展開しているのか、そしてそれをもっと進展させるためには何が必要なのかを把握するためのアンケート。タウンミーティングや小委員会で抽出された課題に対して、それぞれの課がどのような取り組みを実施しているのかを一覧表にまとめる。それぞれの課が、生物多様性に係る課題に関係しているということを認識してもらうこと、また、縦割り行政によって隣が何をしているのか知らないという状況を改善できればという願いも込められている。行政向けアンケートは樫本さんに担当してもらっている。

徳島県の地域戦略づくりにはほとんど予算がないため、こうしたアンケートづくりもコンサルには手伝ってもらえない。いろいろな人にお願いし、相談しながら進めることになる。そのことは苦しいのだけれど、県の状況や協働のあり方についての理解が深く、また、今するべきことがわかっている仲間との作業となり、生産性は高い。お願いする僕としては、それをやり遂げることへの責任感を強く感じる。

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2012年2月 1日 (水)

「生物多様性とくしま会議」による人材育成プログラム作成

「生物多様性とくしま会議」、18時45分〜21時30分、徳島大学にて。

「生物多様性とくしま会議」は、2011年3月にまとめた「徳島県での生物多様性地域戦略 策定に向けての提案」で、とくしま戦略の策定にあたって検討すべき7つの項目を提示した。そのうち、行政のみでは取り組みが困難と考えられる「生物多様性 保全を推進する人材の育成」を徳島県との協働で実施していくための方法を検討する。そのシナリオは、とくしま会議参加団体がそれぞれに実施している活動や イベントなどの中から、奥山・里山、川・海・汽水、まち・里等、テーマに沿った内容のものを集めてカリキュラム化し、人材育成に努めるというもの。徳島大学内でも、これを学生や社会人の教育プログラムとして位置づけられるよう、連携を強化していくための施策を検討していきたい。

今日は、必要な「人材」とはどのようなものか、それを共有するためのWS。そして、各グループが保有する人材の共有。

その他、今日の会議では、「生物多様性とくしま会議」として、にじゅうまるプロジェクトに参画することが決まった。具体的なことは、これから詰める。

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2012年1月11日 (水)

生物多様性とくしま会議ー新たなワークショップの始まり

生物多様性とくしま会議、徳島大学にて、18時45分〜21時30分。31名が参加。徳島県9地域で行われた生物多様性とくしまタウンミーティングの結果についてのまとめ作業。1)守り利活用したいハビタット・生物、2)地域資源活用の知恵・しくみ、3)それらを脅かす課題、4)対策、についての構造化。

タウンミーティングでの気づきの共有。それぞれに感慨深いよう。ある方から、「今までやってきたようなNPO活動を超えた大きな責任をおってしまったけど、引き戻せないというような決意をもった」との感想。やっぱり、やってよかったな。

タウンミーティングについては一区切り。そして、地域戦略の中に市民版行動計画を盛り込んでいくためのワークショップに突入。何が実現できるのか、とくしま会議として第三の段階に。

生物多様性とくしま戦略は、いわゆる「戦略」の部分と「行動計画」の部分から構成されるはず。後者については、行政、市民、そしてできれば企業、それぞれの行動計画を盛り込みたい。とくしま会議で熟成されてきているネットワークが、それを支えてくれる。これから、また楽しみ。 

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1月9日、全体会議に先立って、「まち・里部会」による、まち・里の生物多様性についてのタウンミーティングのまとめ(市民活力開発センターにて、16時〜18時)。心に残った意見を皆で出し合って共有。

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2011年12月 9日 (金)

希少種保護検討委員会

希少種保護検討委員会、13時〜16時、県庁万代南会議室にて。

本来は、レッドリストの改訂に係る種の選定作業や希少種保護条例に基づく指定希少種の選定を進めている委員会。今日は、生物多様性とくしま戦略にインプットすべき内容を出してもらうため、進行を大田さん(阿南高専/生物多様性地域戦略検討委員会 小委員会 専門部会長/希少種保護検討委員会副委員長)に進行をお願いしてワークショップを実施。

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以下、本日のメモ。

1.啓発・教育と情報発信(含むマスコミ)による世論の形成
 教育対象:ほぼ全ての階層(小中高校生,教員,行政,一般市民)

①無知と無関心から来る悲劇
 〇全体的に適切な・正確な知識が普及していない
  ⇒何が,「適切」か?
   そもそも統一された「自然観」,合意された目標はあるのか?
   『生物多様性は(徳島みたいな)田舎そのもの』鳥のいない森に人は来ない
   地域として,どんな自然を求めるのか,合意・確認が必要ではないか?
   見えざる手により一方的に与えるのか?(規制的手法)
 〇「生物多様性」では,一般人はピンと来ない,見える化の重要性
  学校教育における自然教育が全然ダメ-教員教育の必要性
  分かりやすさは重要
  バーチャルを逆手にとった啓発手法の開発
・日本人の現実『子供の頃,動物園・水族館にはほぼ全員が行く.小学生の頃,自由研究はある程度する,博物館にも来る.中高から自然に興味を失い,バーチャルの中へ.成人すると資本主義に振り回され,興味はない』
・基本的に「生身の自然」は,3K(臭い,汚い,危険).だからこそ,征服してきた.世界的にも1960年までは,自然を征服することが善,そんなに急に人は変われるのか?
 〇「資本主義」に生物多様性保全をどう入れ込んでいくのか
  「生物多様性保護」で如何に利益を生み出すか?
  無関心層をどう振り向かせるか
  95%の大人は自然に振り向かないが,お金には振り向く「大義はなくても金が入れば振り返る」
  経済と対立しないWin-winの構築
 〇善意?の過ちへの対策 
  清流=ホタル=自然?
  ホタルの養殖・放流,外来種,養殖・クローン放逐(遺伝子撹乱),EM団子投棄

②知ろうとしない・知らないふりする行政の悲劇
 公共工事は相変わらず脅威
  市町村レベル-そもそも環境配慮しない
  県レベル-知っていても,法的規制がない,計画変更は不可能と押し通す
 「市は無知で壊し,県は知りながら壊す」「まだ県は相談があるが,市町村は無い」
 地方公務員の募集枠に「自然環境」部門がないのが致命的,かたや「土木」は高卒でもなれる

2.自然エネルギー(風力発電)や防災の大義にどう対応するか?

3.人工物への再認識
 「自然の摂理」は幻想,自然倫理観の確認
 人工物と生物の共存を考えるべき
 コウモリの営巣地(人工洞窟),大潟のシオマネキ(人工干潟)

4.とくしま生物多様性センター(仮)の必要性,もしくは,どこがこの役割を担うのか?

 ①啓発・教育・研究の核として「自然への入り口」が必要
   徳島にどれだけ生物がいるのか?それさえもすぐ分からない
 ②情報・相談のワンストップサービス-「自然環境で困ったら多様性センターへ」
 ③とくしま生物多様性センター(仮)の機能
   〇希少種情報と公共工事
     希少種情報の一元管理,情報公開
     公共工事情報の一元管理,情報公開
     ホットスポット情報の一元管理,情報公開
     環境配慮へのアドバイス
   〇環境教育の核,アドバイス
   〇『普通種』情報の蓄積・管理(啓発への利用,市民調査)
   〇先人の知識の継承,頑張っている保護活動家への応援
   〇市民―行政―専門家の連携構築
   〇標本収蔵施設が危機的に足りない
   〇自然史研究の核として
   ⇒かなり高度なマネジメント力が必要!
 なお,予算はすでに破綻している
 行政に期待は出来ない
 赤字が出ない程度の予算を確保する必要がある

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2011年12月 7日 (水)

生物多様性とくしま会議

生物多様性とくしま会議、18時45分〜21時30分、徳島大学にて。

タウンミーティングのとりまとめについて、各部会からの報告、そして、今後の方針について考える大事な機会。なのに、僕は学内の会議が長引いて21時からの参加。具体的な方向性を見いだせなかったようで、申し訳ないことをしました。。

工学部学生委員長を務めているこの1年、学生が4000人もいるから仕方ないとは言え、いろいろと問題をおこしてくれるので時間をとられる。決して楽しい会議になることはないので疲弊。。

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◆ 今日は朝一から18時まで研究室での卒論中間発表。みんなどのくらい進んでるのかな。  そして引き続いて、生物多様性とくしま会議。各部会がタウンミーティングで抽出された意見のキーワードをまとめて発表してくれるなず。みんなどのくらいできてるのかな。 11/12/07 13:12

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2011年12月 3日 (土)

徳島外来種シンポジウム 「生物多様性と外来種」

徳島外来種シンポジウム「生物多様性と外来種」,13時30分~16時30分,徳島大学工業会館にて.河口さんの企画.

参加者は31名と少なめではあったけれど,いつもとは少し違った顔ぶれの方々が集まってくれた.大阪からきてくださった方も.内容は充実していて,とてもおもしろかった.以下,今日のメモ.

<外来種について>
日本の外来種数は2193種,徳島県には18種の特定外来種と70種の要注意外来生物が侵入.詳細は徳島県のHP,「徳島県外来生物リスト」で確認できる.
外来種がもたらす問題は,「捕食」,「競合」,「交雑」,「感染」による在来生物への圧迫.そして,外来生物防除に係る課題は,1)防除主体が明確化されていない,2)一度拡がった外来生物の駆除は困難,ひとたび定着し拡大すると根絶には莫大な費用が必要,3)外来生物に関する情報が一元化されていない,4)市民の認識が不十分.

<アルゼンチンアリについて>
アルゼンチンアリについては,在来アリに対しては脅威となるが,他の生物群に対してはケースバイケース.都市的な乾燥した環境が必要で,里山地域への侵入はあまりおこっていないとのこと.新興住宅地でまとまった拡大が起こる場合があり,庭木や土について運ばれる可能性がある.不快害虫としての問題が大きく,廿日市などでは,住居にたくさんはいってきて対応に苦慮していて,ノイローゼになりそうとの声も.

<外来種問題の解決のために>
1)外来種問題の解決には,「早期発見と早期対応」あるのみ.そのためにも,多くの人が関心を持って監視することが必要.しかし,今のところ情報の受け入れ窓口,整理,発信の経路は全く整っておらず,情報共有するためのプラットフォームやデータベースを構築していくことが必要.
2)徳島県は,外来種の殺処分等のあり方も含め,対策のあり方に関してのガイドラインやマニュアルをつくる必要がある.

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第1回 徳島外来種シンポジウム 「生物多様性と外来種」

 本シンポジウムでは、第一部で徳島県における外来種の現状について、第2部では、世界および日本の侵略的外来種ワースト100にも指定されている特定外来生物「アルゼンチンアリ」に注目し、第一線の研究者から被害についてお話いただきます。
日時:2011年12月3日 13時30分~16時30分
会場:徳島大学工業会館(徳島市南常三島町2-1,工学部内)

第一部
1.趣旨説明(13:30-13:50)
 河口 洋一(徳島大学環境防災研究センター自然環境科学部門・准教授
2.講演(13:50-14:30)
  「徳島県における外来種の現状」
    片山 博之(徳島県自然環境課)
第二部
3.講演(14:45-15:35)
  「アルゼンチンアリの脅威」
    伊藤 文紀(香川大学農学部・教授(昆虫生態学))
4.総合討論(15:35-16:30) 外来種に関する質問タイムもあります
  進行:河口
  パネリスト:講演者2名(片山博之、伊藤文紀)
  徳島県立博物館から3名(佐藤陽一(脊椎動物担当)、山田量崇
  (無脊椎動物担当)・小川 誠(植物担当))

*会場でアルゼンチンアリの模型や標本、日本と世界各地のアリの標本、日本産アリの飼育コロニーを展示します。

主催・共催:徳島大学環境防災研究センター、徳島県自然環境課
後援:生物多様性とくしま会議、NPO法人徳島保全生物学研究会

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2011年11月30日 (水)

生物多様性とくしま会議 「まち・里部会」と「懇親会」

生物多様性とくしま会議、まち・里部会。16時〜18時、徳島市市民活力開発センターにて。
タウンミーティングのとりまとめ方針について。僕の考えを述べた後に、それぞれに作業。野田さんから示された、まとめのイメージ図(フロー)、すばらしい。

部会内の作業は時間内に終わらず、懇親会場に移動してから、始まるまでの間も作業を続行。皆さんのとどまることのない熱意。

そして、とくしま会議全体での懇親会。発足してから1年半、はじめての盛大な飲み会。互いに顔見知りになり意見を言い合えるようになったこと、それ自体が大きな成果。みな、うちとけて本当に楽しそう。ずっと手伝ってくれた学生にも感謝。

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◆ 本日,学内委員会打合せ,学生との研究打合せ,徳島県植生図の修正方針打合せ,申請書の仕上げを経て,これから生物多様性とくしま会議のまち・里部会へ.夜はタウンミーティングの打ち上げ懇親会  11/11/30 13:53

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